トカラ堤防GT
僕は電車とバスを乗り継ぎ成田空港に到着した。僕は久しぶりにトカラ調査のため鹿児島に向かう。道中はトカラに行けるワクワクとまた故郷に久しぶりに帰る喜びを感じていた。飛行機に乗り込みいよいよ離陸開始。その時すでに僕の心はもう鹿児島にあった。
無事鹿児島空港に着くと僕は故郷の空気を胸いっぱいに吸い込んだ。帰ってきたんだ。鹿児島に。それから数日家族や友人と過ごし月曜出しのフェリー十島に乗った。新船になってからは初めての乗船で少し緊張していた。
するとトカラで一緒に釣りをした仲間から声を掛けられた。久しぶりに会う友人達と酒を飲みながら話をし夜は更けていった。いよいよ出港の時。汽笛の合図と共に十島は出港した。フェリーの中は綺麗で快適そのものだった。僕は毛布を被り期待に胸膨らませながら眠りについた。いつもなら興奮してあまり眠れないが今日は直ぐに眠れた。
朝になると目的の島に到着し僕はレンタルした原付にまたがり船を降りた。久しぶりにトカラに帰ってきた。島民の方に挨拶を済ませ宿に荷物を置きにいった。
僕は夜になるまでゆっくりと過ごしタックルを準備したり温泉に入ったりしてゆっくりと流れる時間を楽しんだ。
夜になりタックルを原付に積み込みに向かった。堤防に着くとまだ薄暗くトビウオが跳ねるのを確認することが出来た。これは期待出来そう。トビウオの跳ねるのを注意深く見てポッパーをキャストするとイソマグロがポッパーにジャンプバイト。きつめに設定していたドラグは出ることなく魚は足元まできた。そしてランディングツールを持った瞬間突っ込まれフックオフ。おそらく15~20キロ程の魚だろう。
その後暗くなってからしばらくはポッパーでギンガメを釣ったくらいで魚からの反応は無くトビウオはいるが魚の活性が低い。僕はリアクションで食わせるしかないと思った。夜が深まるにつれて横風が強くなってきて僕は高い足場にいたためベベルスイマーに付け替え中層付近まで沈めて速いジャークで表層まで誘い上げまた沈め誘い上げることを繰り返していた。するとルアーが表層にきた瞬間夜光虫の閃光のように光るとロッドに衝撃が伝わる。すかさずロッドを立てるとドラグが5メートル程出された。走りが止まるとポンピングで寄せにかかる。グングンと時折首をふるのが伝わる。GTである事を確信し慎重に足元まで寄せる。そして周りの方のサポートして頂きなんとかランディング成功。サイズの割に良く走る元気な魚だった。




その後数日トビウオは居るが当りのない日が続いた。そんなある日の夜僕は竿を出す場所を変えた。そこで魚を掛けたら絶対走らせられない場所。午後8時頃から釣りを開始し、しばらくこれといって何もなく日付を跨ぐがどうかのタイミングで堤防の角付近でド派手な捕食音がなり響いた。僕は大型のGTである事を直ぐに理解した。直ぐにシンペンをキャストしジャークし誘うとゴンとミスバイト。そしてもう一度食いそこね足元で巨大な夜光虫の光が僕のルアーに襲い掛かった。すると体ごと引き込まれそうになるのを堪える。絶対に行かせない。一進一退の攻防が続いた。そして僕は後ろに吹き飛んだ。ラインが切れてしまった。本当に悔しかった。僕はPE10号を使った事を悔やんだ。12号にしとけば取れたかもしれない。悔やんでも遅い。次への糧になった。なんで切られたのか、どうすれば良かったかを考える。このトライ&エラーがこの釣りの醍醐味だ。
使用タックル
ロッド ショアマニアテクニカルゲームロッド11Ⅿプラッキング
リール ソルティガ7000H DF 又はソルティガZ5000
スプール ソルティガDF 又は 6000GTスプール
ラジエーションドラグノブ
メインライン PE8~12号
スペーサーPE15~20号
リーダーナイロン80号1ヒロ
ルアー
ショアマニア ダイビングペンシルbig、bigポッパー,
スリムポッパー、シンキングペンシル
サイズ 170~230ミリ
マングローブスタジオ
ストライクプロマグナムミノー、ベベルスイマー
サイズ 200ミリ
堤防はこんな感じです。対岸にも堤防があります。

